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社長のための「コラム&NEWS」
今井繁之の 「上司のためのホウレンソウ」

第10話『指示・命令・依頼の際は、狙いを明確に伝える』

 上司の指示・命令内容があいまいであったり、狙いが不明確であると、部下は上司の意図の把握に余計な時間を使うようになってしまいます。

 目標達成のための方法を考えさせることと、指示・命令があいまいなために部下に考えなくてもよいことを考えさせることには大きな違いがあります。

 仕事には通常狙いがあります。多少でもやっかいな事柄を部下に依頼するような場合は、どういう狙いがあるのか、どうしたいのかという目標・条件をあらかじめ説明しておくと、指示者の狙いに添った結果報告が期待できます。

 そうでないと見当違いの報告となってしまいます。

 狙いを十分説明せず、概括的な目標も示さないでいながら、部下からの報告内容が自分の思い描いていたものと違っていると、「どうして私の言ったことが理解できないんだ!」と一喝し、部下の思慮不足を嘆く上司がいますが、これは上司の方がよくありません。

 例えば、部下に何かのイベントを企画させたところ、費用が非常にかかる案を持ってきたとします。その部下に対し「こんなお金のかかるやつはダメだ!もう少しよく考えて企画しろ!」と叱れば、部下は(最初から費用はいくらまでとはっきり示してくれればいいのに)と不満の声をもらすはずです。

 忙しい上司が、案の具体的な中味まで考える必要はありませんが、向かうべき方向と必須の条件だけは、明確に示すことが必要です。

 ある程度仕事に習熟した部下にはそれほど細部まで説明する必要はありませんが、経験があまりない若手の部下に対しては、指示内容をある程度、噛み砕いて具体的に説明するべきです。

 多少やっかいな仕事を部下に依頼する際、その仕事の狙い・意図を説明します。

 部下の中には色々な考え、意見を持っている人もいるので、最初の段階で、その指示・命令に対して、質問があったり、自分の意見を言う場合があります。上司の中には、部下から質問をされたり、自分の考えと異なる意見が出るのを嫌がる人がいます。仕事をするのは自分なので不明点・疑問点はきちんと質しておきたい、納得した上で進めたいという気持ちから発する部下の質問や意見に対して、上司は率直に応えるべきです。

 たとえ時間がかかっても部下の疑問については答え、意見についても、なぜそのような考え方をするのかを聞いた上で、自分の意図を再度説明して快い納得を得る努力をするべきです。

 部下からの質問や意見があった場合、それを自分に対する批判としてとらえてしまい、その部下の質問や意見に十分答えず、「君は私の指示に不満があるのか?」とか「君はやる気があるのか?」といった対応をする上司がいますが、これでは部下は十分な質問も意見も言えなくなってしまいます。


 部下の質問に丁寧に答え、意見についても耳を傾ける度量を持たなければ、部下の心は離れて行き、義務付けられたホウレンソウはあっても、気を利かしたホウレンソウは期待できなくなるので要注意です。

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筆者紹介

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講師 今井 繁之

シンキングマネジメント研究所代表

社内・お客様に「報告・連絡・相談」を徹底している会社は、この逆境にあっても、業績が長期安定することを長年の指導経験から実証。
リコー・ソニーに勤務時、論理的問題解決法であるKT法の社内指導を手懸ける。その後、1991年、シンキングマネジメント研究所を設立し独立。指導実績は、キーエンス・シャープ・コープこうべ・NTTデータ・リクルート・伊勢丹…等の企業で、年間1000人を超える社員・幹部に独自の問題解決法TM法を教える。 特にeメール時代の「報告・連絡・相談」の指導は大好評。著書「頭を使ったホウレンソウ」、DVD「営業マンの報告・連絡・相談」(弊会AV局刊)

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