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社長のための「コラム&NEWS」
今井繁之の 「上司のためのホウレンソウ」

第15話『相手に素直に受け取ってもらえる話し方をする』

 お釈迦様は「人を見て法を説け」と言われたそうですが、まさしく相手に合った話し方をしなければ自分の思いは伝わりません。
 
 相手がどんな人なのか、どんな思いがあるのかをじっくり見極めて、どのような言葉使いをしたら相手の心に届くか、当方の伝えたい内容を正しく受け止めてもらえるかを十分考えてから話始めれば、間違いなく相手にこちらの思いは正しく伝わります。
 
 相手の理解レベルに合わせて話せば、相手の心をひきつけることができますが、その逆であると相手は聞いているふりをするだけで、場合によっては相手の反感を買ってしまいます。
 
 自分が理解できないような言葉がぽんぽんと出てきて、その説明がないと、非常にいらだつものなので、相手に合った話をすることは非常に大切です。
 
 NHKの名アナウンサーであった山川静男さんが以前、次のようなことを新聞で語っています。
 
 野球の基本は「キャッチボール」である。キャッチボールをことば通りに解釈すれば「捕球」である。球を確実に捕ることである。投げる人が主役ではない。捕る人が主役である。
 
 投げる人はいつでも捕りやすいところへ投球すべきで、捕球を重視するのがキャッチボールの本意であると思う。
 
 放送の仕事に長年携わってきた自分が、今ごろになって不安に思うのは、電波を通じていろいろな情報を伝えてきたものの、それが視聴者のみなさんにしっかり伝わったかどうか、ということである。
 
 「伝える」と「伝わる」では大違いで、いくら伝えたつもりでも、相手に伝わらなければ意味がない。こちらの投げた球を捕球してもらえたかどうかが問題である。捕球する相手は気に入らなければ、ジャンプしてまで捕ってくれない。
 
 「捕れない」のではなく「捕らない」のである。たとえ自信のある球でも、相手が捕ってくれなければ、キャッチボールにはならない。
 
 山川さんの言われるようにどんな素晴らしい内容の話であっても、相手の心に入っていかなければ相手に伝わったことにならないので、聞いてくれている相手に素直に受け取ってもらえるような話し方をするよう心掛けなければいけません。
 
 ここ最近、もっとも「伝わる」話し方をした例を挙げると、2013年6月に日本がワールドカップ進出を決めたとき、渋谷の駅で活躍した「DJポリス」が良い例でしょう。
 
 一人の逮捕者も出さず、けが人もなく、トラブルさえなく誘導ができたのは、彼の「相手に素直に受け取ってもらえた話し方」に秘訣があります。
 
「こんな良き日に怒りたくはありません」
「サポーターのみなさんは12番目の選手です」
「ルールとマナーを守ってフェアプレーで今日の喜びを分かち合いましょう」
「怖い顔をしたお巡りさんもいますが、皆さんが憎くて怖い顔をしているわけではありません。心ではW杯出場を喜んでいるんです」
 
・・・とユーモアを交えて語りかけました。
 
 多くの人に語りかけることが多い経営者は、相手に共感してもらえるように、相手の心理状態あるいは相手の理解レベルに合わせて話せば、相手を味方にすることができますが、その逆であると相手をいらだたせ、場合によっては相手を敵に回してしまうので要注意です。

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筆者紹介

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講師 今井 繁之

シンキングマネジメント研究所代表

社内・お客様に「報告・連絡・相談」を徹底している会社は、この逆境にあっても、業績が長期安定することを長年の指導経験から実証。
リコー・ソニーに勤務時、論理的問題解決法であるKT法の社内指導を手懸ける。その後、1991年、シンキングマネジメント研究所を設立し独立。指導実績は、キーエンス・シャープ・コープこうべ・NTTデータ・リクルート・伊勢丹…等の企業で、年間1000人を超える社員・幹部に独自の問題解決法TM法を教える。 特にeメール時代の「報告・連絡・相談」の指導は大好評。著書「頭を使ったホウレンソウ」、DVD「営業マンの報告・連絡・相談」(弊会AV局刊)

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