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社長のための「コラム&NEWS」
大久保一彦の“流行る”お店の仕組みづくり

67軒目 “魚屋のイタリアン” 誕生


アレグロペッシェ
(大阪府)

 
 弟子のタルイタケシさんが「次は“鮮魚イタリアン”か“鉄板イタリアン”が来ますよ!」と私に会うたびに言うようになって数年がたった。
 今回はそんなタルイさんが推す、鮮魚イタリアンの面白い店『アレグロペッシェ』を紹介しよう。
 
 関西に有限会社レストランバンクという私が前々から注目している会社がある。こちらの会社のオーナーの林秀光さんは、イタリア南部のナポリで開催される「第10回目(開催は2011年5月末)ナポリピッツァ世界選手権(IX Edizione Campionato Internazionale del Pizzaiuolo Napoli)」・クラシカ部門で6位に見事入賞された。
 そういうと、斬新なピッツァで入賞されたように思うかもしれないが、実は“クラシカ”なので、スタンダードなマルゲリータでの入賞だ。しかし、この入賞こそ林さんらしさである。
 2012年の “日本経営合理化協会主催店舗見学セミナー” でレストランバンク社のアレグロ芦屋を訪ね、林 秀光さんの話を伺った。
 林さんの想い “不器用な職人に活躍の場を与えたい” という話に、多くの参加者は心をうたれていた。
 その林さんより、ピッツエリアを2013年の7月、お初天神にオープンするというご案内をいただいた。
 早速お邪魔して、食事をしていると林さんから、「近くにもう一件いい物件を見つけたんで、契約しました」と切り出してきた。
 「へえ、どんな店出すんですか?」と返すと、「魚中心のイタリアンを出すんです」と林さん。
 「イル・ペッシェですね。マンハッタンの『Eataly』に “IL Pesce” というコーナーがありまして、面白いですよ」
 私はこんなことを言ったように記憶している。
 
 アレグロペッシェの話に戻ろう。
 “魚屋のトラットリア” ということで、カウンターにはネタケースがある。
 “メニューから世界6位のナポリピッツァ、肉料理や赤ワインは徹底的に排除し、ワインも魚介料理に合うイタリア全土の白イタリアワインのみをご用意しました” というエッジの効かせかたは、近くにあるピッツエリアとの棲み分けを考えているのだろうが、潔い。
 

 
 日本の消費者はまだ白ワインのおいしさを知らない人が多い。その原因に大衆的な飲食店が出しているアイテムもあるのは間違いないだろう。
 そのためか “魚でも赤しか飲まない” という食通を気取った人が存在する。
 したがって、白ワインしかない店は珍しい。
 イタリアの海沿いのシーフードレストランに行くと、魚を指定して、「蝦蛄は前菜で、タラはメインで」のようにお願いする。ピッツァの関係でナポリによくいく林さんにはそんなイメージがあるのだろう。
 

 
 林さんの合言葉は “ええ店作ります”。
 魚は独自の魚介仕入れルート(自社経営の魚卸より毎朝仕入れ)を最大限に生かし、その日にあがった新鮮なもののみを使い、全メニューを完全日替わりで提供する。お品書きは割烹料理屋のようだ。
 特に力を入れているのは前菜のカルパッチョだ。
 パッションフルーツなどのフルーツや野菜などを添えて素材の味を生かし、さすがというエッセンスを添える。
 これに白を合わせる。
 パスタも魚介しかない。
 しかし、これもうまい。
 そして、アレグロペッシェには食後のカフェもない。これも潔い。最後に珈琲を進めて単価アップしようなんて、姑息さがない。
 林さんは言う。「料理もサービスもテクニックなどいらない。お客様に喜んでもらおうと思えば、自然にレベルを引き上げてくれる」
 「大久保さん、コーヒーは隣のアレグロからお持ちしますが・・」
 十分、気持ちは伝わった。一期一会、無事是貴人。
 
 『アレグロ』は今までの全く違う新しい世界へ一歩を踏み出した!
 さあ、今日も “ええ店作ります!”
 大阪に出かける時にはぜひ、お試しあれ!
 
 

■今回食した料理

石川の釣のアマダイ
皮目を炙っており、きときとです。
個人的には塩でキュイしたほうが好きですが、多くの人はこちらのほうを好むでしょう。
鮮度のいいアマダイは、あしらったパッションフルーツやトマトなどと相性がいいです。
 


 
淡路の障泥烏賊
軽く炙って貝をあしらっております。
 


 
三重の本蛤、アンチョビバター焼き
本蛤とはヤマトハマグリつなり汽水域の内湾の蛤。
三重桑名“赤須賀”か?
添えてあるパンをちぎって、汁に浸して食べるのが美味。
 


 
こんがり焼いた鱈の白子をのせたアラビアータ
麺はキタッラ。
 

 
魚屋のトラットリア アレグロペッシェ
大阪府大阪市北区曽根崎2-13-19
電話 06-6367-4200

→レストランバンク社ホームページ

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筆者紹介

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講師 大久保 一彦


日本の将来のために創業・第二創業・イノベーションを支援する有限会社
代表取締役

10,000店舗を訪問、「反映の仕組み」を体系化 日本、フランス、アメリカなど1万店舗を実際に食べ歩き、 多くの飲食経営本を著す。 飲食店のもうけの構造を知り尽くした現場コンサルタント。 日本、アメリカ、欧州、1万店舗以上の店舗を訪ね、繁盛の秘訣を体系化し、「オオクボ式繁盛プログラム」を開発。損益分岐点を下げる仕掛けでは、月商400万円売れないと成り立たなかった店を月商180万円でも利益が出るよう指導し、成功させた。 (株)グリーンハウス時代に「新宿さぼてん」を惣菜店多店舗化に成功。独立後は、ハイディ日高、和幸、東和フードサービスなどの新業態開発やメニュー開発などを手掛け、地域密着店、老舗料亭やフレンチ・イタリアンの高級店等の運営から集客法までを一元的に指導。経営者の信頼を得る。 「行列ができる店はどこが違うのか」など著書24冊。

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