社長のための「コラム&NEWS」
大久保一彦の“流行る”お店の仕組みづくり

49軒目 地ビールの予感


ウナ カサ デ グビグビ エルヌビチノ(神奈川県横浜市)

 
 桜木町の駅を出て野毛を超え、宮川町に都橋商店街というコアな場所がある。今、その都橋商店街はホットなスポットになりつつある。
 その一躍を担っているのが本日紹介の una casa de gb gb El Nubichinom(ウナ カサ デ グビグビ エルヌビチノ)である。

 実はこの店も食べログでとんなでもないことになっている。この店は地ビールの専門店だ。そんな話題の地ビールの店を今回は紹介しよう。


 オーナーの加治氏は地ビール協会の審査員をしている地ビールの専門家だ。その地ビールを広げるべく、活動をしている。

 地ビールは15年ほど前にブームがあり、各地にプラントが作られた。一度は衰退したように見えるが、各地で良い製品が作れるようになった。その地ビールを加治氏が選び、集めて、紹介するのがこの「ウナ カサ デ グビグビ エルヌビチノ」である。

 ビールと言っても様々なタイプがある。例えば、上面発酵タイプでもエール、スタウト、ヴァイスなどがある。この様々あるビールを売るのは以外と専門知識がいる。したがって、バリスタのような専門家が必要なわけで、日本地ビール協会が長年の努力により、加治氏のような専門家を養成して、このような店が広がり始めているのだ。


 ビールというと日本ではのど越しが重視されたためか、ぐびぐび量を飲むという商品設計が多かった。そのような需要を背景にビールが量産されてきた。しかし、高齢化の時代、量を飲ませるスタイルから、味わうスタイルに変わりつつある。地ビールの良さは、味のインパクト。通常の居酒屋の中ジョッキサイズが400cc~500ccに対して、地ビールは200ccだ。しかし、飲むペースは同じくらいだ。

 そして、ビールには多様な味のタイプがある。加治氏の店でも、2011年に約100種類のビールを取り扱った。一週間以内に回転させているので、頻繁に通わねばある程度の種類を飲むことができない。したがって、ブログやフェイスブックでの情報発信が有効に左右する。

 また、ビールを飲むこと自体は習慣化されているので、ワインと違い、今飲んでいるがぶ飲みタイプのビールの変更で済むのでマーケットはでかい。
 そして、鮮度管理がしっかりでき、おいしさを実現できればお客様を引っ張り、釘付けにする力がある。私はその力を強く感じる。


 これまでビールメーカー大手は飲食店に資本参加したり、専売契約を結んだり様々な結び付きで飲食店に影響を与えてきた。しかし、ビールのディスカウントによる集客も限界になった感がある時代、差別化できない他店と同じ製品をおいてはお客様をひっぱりきれないなら、敢えて、引っ張る力のある地ビールをおこうという考えを持つのオーナーが増えても不思議ではない。
 実際、名古屋の今池に一般料理店も地ビールを組み合わせる店ができた。

 これからはビールの味わいを楽しみ、ビール文化を伝えていく店が力を発揮するだろうという予感を「ウナ カサ デ グビグビ エルヌビチノ」は確実に感じさせている。

ウナ カサ デ グビグビ エルヌビチノ (食べログ内ページ)
神奈川県横浜市中区宮川町1-1 都橋商店街117
電話 045-231-3626

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筆者紹介

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講師 大久保 一彦


日本の将来のために創業・第二創業・イノベーションを支援する有限会社
代表取締役

10,000店舗を訪問、「反映の仕組み」を体系化 日本、フランス、アメリカなど1万店舗を実際に食べ歩き、 多くの飲食経営本を著す。 飲食店のもうけの構造を知り尽くした現場コンサルタント。 日本、アメリカ、欧州、1万店舗以上の店舗を訪ね、繁盛の秘訣を体系化し、「オオクボ式繁盛プログラム」を開発。損益分岐点を下げる仕掛けでは、月商400万円売れないと成り立たなかった店を月商180万円でも利益が出るよう指導し、成功させた。 (株)グリーンハウス時代に「新宿さぼてん」を惣菜店多店舗化に成功。独立後は、ハイディ日高、和幸、東和フードサービスなどの新業態開発やメニュー開発などを手掛け、地域密着店、老舗料亭やフレンチ・イタリアンの高級店等の運営から集客法までを一元的に指導。経営者の信頼を得る。 「行列ができる店はどこが違うのか」など著書24冊。

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