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社長のための「コラム&NEWS」
大久保一彦の“流行る”お店の仕組みづくり

42軒目 遠方からお客様を呼ぶ中国料理店とは

遠方からお客様を呼ぶ中国料理店とは

開化亭(岐阜県)

開化亭(岐阜県)

 NHKにプロフェッショナルという番組がある。その番組がとある料理人を取り上げた。それが、本日紹介の開化亭のオーナーシェフである古田等さんだ。
 開化亭については以前から知っていたが、この番組の内容はとても興味深いものだった。
 古田さんが若いころ親が病気で実家の店に立たなければならず、ホテルや高級店で修行することができなかったそうだ。にもかかわらず、古田さんのセンスと探究心で遠方から訪れるような料理を提供しているのだ。

 開化亭は岐阜市役所のそばにある。車社会だから、この場所でいいのだが、遠方から初めてこの店を訪れるとなると驚くだろう。岐阜市役所と言っても最寄り駅からは車を使わないといけない。場所もわかりにくい。店も決して目立っているわけでなく、この周辺の風景と一体化しているのだ。

 そんな開化亭の古田シェフの料理は独創的だ。その独創性がこの辺鄙な場所にお客様を誘う。修行を重ねた料理人にない独創性が古田シェフの料理にみなぎる。
 料理は日によって変わるが、私の訪れた6月下旬では、まずは澄んだ香りのいい上湯スープが提供された。このスープはいやがおうでも食欲が増進させるものであった。
 二皿目はキャビアの冷製ビーフンが続く。胡麻油の独自の香りのない太白胡麻油とシブレットをあしらったワインを飲みたくなる一品。シンプルであるがキラりと光る。
 続いてはふぐの白子の揚げ物だ。花山椒がふってあり、香りが白子の甘さをひきたている。
  
そして、夏の名物鮎が丸々一匹包んだ鮎の春巻きが提供された。日本では香魚という鮎だが、その源の内臓もひと手間かけて鮎に戻し、骨まで食べられるようにしてある。
 しかし、これで終わらない。この店の名物がまだある。それが鱶鰭のステーキだ。
 鱶鰭を焼いてくず引きしたあんをかけて提供される。香ばしさと煮込みとは食感が違うなんとも言えない逸品である。
 鮑の小松菜のクリームソース、シャラン鴨とモリーユ茸のオイスターソースが続く。料理が出てくるたびにワインが飲みたくなる。しかし、今回はクライアントさんに車を借りてきたゆえかなわない。

 
 

 開化亭の凄さは、地元に密着した中国料理店をやりながら、遠方からくるお客様の対応するメニューを同時進行でやっていることだ。常に厳しい環境に自分自身を置き研鑽を重ねる。
 私が考えるに、これからの時代、地元のお客様に愛されない店は繁盛しない。そう考えると古田オーナーのやりかたは、まさにこれからの時代に地方の料理人が取るべきスタイルである。
 ということで、〆は開化亭が四川料理店であることから、麻婆豆腐+ライスにしてみた。
 花山椒がじわじわと辛さを増し痺れてくるが、その辛さに慣れたときに素材の味が口いっぱいに広がる。そして、なんとも言えないタッチの軽い炒め方。ふわっとした食感は感慨深い。
 今日食べたコース税、サービス料別で15,000円だが、岐阜を訪れたなら、ぜひ予約して食べる価値がある。
 そんな店だ。

開化亭
岐阜県岐阜市鷹見町25-2
電話 058-264-5811

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筆者紹介

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講師 大久保 一彦


日本の将来のために創業・第二創業・イノベーションを支援する有限会社
代表取締役

10,000店舗を訪問、「反映の仕組み」を体系化 日本、フランス、アメリカなど1万店舗を実際に食べ歩き、 多くの飲食経営本を著す。 飲食店のもうけの構造を知り尽くした現場コンサルタント。 日本、アメリカ、欧州、1万店舗以上の店舗を訪ね、繁盛の秘訣を体系化し、「オオクボ式繁盛プログラム」を開発。損益分岐点を下げる仕掛けでは、月商400万円売れないと成り立たなかった店を月商180万円でも利益が出るよう指導し、成功させた。 (株)グリーンハウス時代に「新宿さぼてん」を惣菜店多店舗化に成功。独立後は、ハイディ日高、和幸、東和フードサービスなどの新業態開発やメニュー開発などを手掛け、地域密着店、老舗料亭やフレンチ・イタリアンの高級店等の運営から集客法までを一元的に指導。経営者の信頼を得る。 「行列ができる店はどこが違うのか」など著書24冊。

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