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社長のための「コラム&NEWS」
自社を「日本一」に導く!日報活用術

第11話 社長自らが変わり、成長できる日報活用術

第10話では、日報添削のちょっとした工夫で、社員の皆さんを「成果を出せるスタッフ」に変えるお話をしました。ある意味ここまでの話は、豊富な経験をお持ちの社長を対象とする話でした。ですから、社長就任から日が浅い方、経験が足りないのではないかと悩んでいる方には、「ひとごと」に思えたかもしれません。今回は、自分自身を育てる必要がある経営者の方の日報活用に関するお話をさせていただきます。
実際、これまでの日報とは違う「自分のための日報」が認知されるようになってから、社長さんご自身が「自分を変えたい」との思いから、お問い合わせくださる例が増えているんですよ。
 
さて、その中のお一人Aさん。地元で代々続いた老舗製造販売業の後継社長さんです。
老舗といえども時代は変わり、本来の業務では立ち行かない――そういう認識で、お父様の代で借り入れをして業態に大きな転換を図りました。その会社をお父様から引き継いで数年。
地方都市は人口減少。売れ行きは下がる一方。対して、借り入れはふくらむ一方・・・そんな厳しい状況でした。
そんな中、Aさんはネット通販で売上アップに努めます。勉強熱心で、まじめな気質のAさん。もともと知識も豊富で、どうしたら売れるか、成果が出せるのか、頭ではしっかりと理解していらっしゃいました。
 
しかし「やるべきこと」が分かっていても、漠然とした不安を抱えたまま、なかなか手がつけられません。焦りだけが日々募っていく状態でした。毎日の雑務・業務も多く、それらをこなしているだけで日が暮れ、成果につながるような行動はできていませんでした。
戦略も計算もない状態。不安と戦いながらの行動。途中までやっては断念、挫折の繰り返し。気持ちだけが空回りし、努力が実らない日々が続きます。
 
そんな折り、「やみくもではなく、日々管理してやるべきことをこなしていく」―― なかづか日報の、この言葉と出会い、すぐに日報をスタートなさいました。
 
日報を始めたAさんが最初に気づいたこと。
それは、これまで何度も出てきた話ではありますが、「1日を振り返ると、何をしていたか覚えていない時間がある」ということ。「なぜこんなに時間がないのだろう?」という、原因を特定しようと思ったことすらない、モヤモヤした疑問。その答えが、目下の日報の上に見えてきたわけです。
 
いつもなら1日が終わっても、ただ「疲れた」と思うだけでした。
 
何かを達成したとも思えないのに消えゆく時間。
無駄とも思える時間が投じられている仕事。
だらだらと過ごしてしまっている時間。
 
日報をつけることで、今までベールがかかったかのような「見たくない真実」がリアルに見えてきます。
まさに、うんざりするような見たくない自分の行動。自分自身のだめさ加減に気づき、情けなくもなるというものです。
 
ですが、同時に「まだまだ時間がある」、「やれる!」ということに気づきます。ここから見直し開始!
ついついやってしまう雑務・・・本来ならばスタッフに依頼できる仕事ですよね。
多くの社長がそうであるように、A社長も、目の前に仕事があって自分がやった方が早いと思ったら自然と動いてしまっていたわけです。
 
実は、「後継社長」というのは成長できる土壌が整っておらず、人の上に立つ身としての振る舞いなどについて、十分なトレーニングができていないことが多いものなのです。
会社に勤めていれば、様々な場面で上司から指導されながら成長していきます。しかし、後継社長の上司は家族。どうしても親として、容赦なく言い過ぎてしまいます。それに対して、後継社長の方は、つい反発してしまいがちです。

日報をスタートさせた後継社長のAさんも、そのような後継社長の一人でした。
その甘さが、日報の中に見事に映し出されてきたわけです。
まさに、見たくない鏡を見せられているような痛みを感じる状況です。
 
しかし、この鏡のおかげで、限られた時間に「本来社長としてやるべきこと」があることに、もう気がついています。痛みを克服すべく、立ち上がる決心もできました。
 
 
日報を書く。いたらなさに気づく。改善する。――とてもシンプルですが、Aさんは2ヶ月も経たないうちに成果が見えてきました。それまでならクライアントから求められる日程に上げられなかった仕事でも、とてもスムーズに進むようになったのです。
 
社長の行動、振る舞いが変われば、必ず組織が変わります。
A社長の会社も、順調に売上を伸ばしていっていたのですが・・・なんと、スタッフ2名の退職。後継社長が社長になって、新たな経験をすることに。
 
通常の業務が何とかまわりだしたところで、また新たな「初めての採用、社員教育」という課題・・・さて、後継社長のAさんはどうのりこえるのか?!
事業継承をお考えの社長であれば、間違いなくこれから出会う場面です。
今回に引き続き、次回もご期待ください。

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筆者紹介

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講師 中司 祉岐

株式会社ビジフォーム 代表

売上日本一を続々と輩出している日報コンサルタント。 「記録し、発見し、行動を変える」業績向上のための日報を独自に開発。 従来の「書かされている」「続かない」日報とは違い、続けられて、しかも確実に業績に結びつけることができると好評を博している。 導入企業の8割が、わずか1年で劇的な成果を上げ、「売上が倍増した」「事業の立て直しに成功した」…など驚きの声が数多く寄せられている。お金も時間もかけず、商品もサービスも変えることなく、日報をつけるだけで「日本一」になれると、全国の社長から指導依頼が殺到している。著書に『A4 1枚で「いま、やるべきこと」に気づくなかづか日報』がある。

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